2023年度の雇用保険料率が引き上げられました

2020年以降、新型コロナウイルス感染症による失業対策や支援強化のため、各種給付の延長、雇用調整助成金等の支給拡充が行われ、それに伴い雇用保険の財源不足が取り沙汰されてきました。2022年は4月、10月と二段階で保険料率の引き上げが行われましたが、2023年4月についても雇用保険料率の引き上げが行われています。

2023年4月1日~2024年3月31日の雇用保険両立(一般の事業)

今年度の保険料率は以下のとおりです。

・事業主負担 0.95%(+0.1%) 
・労働者負担 0.6%(+0.1%)

2023年4月からの雇用保険料率では、労使が負担する「失業等給付・育児休業給付」の保険料率がこれまでの0.5%から0.6%に引き上げられます。事業主のみが負担する「雇用保険二事業」については変更ありません。

労働者・事業主合わせた全体の負担は1.35%から1.55%となっています。

※参考:厚生労働省ホームぺージ

 

労使負担額はどう変わる!?

雇用保険料率が引き上げられたことによって、実際の労使負担額はどのように変化したのでしょうか。月額賃金30万円の従業員を例に算出してみます。

〇月額30万 / 一般の事業

《2022年10月~2023年3月の雇用保険料》
・事業主負担・・ 2,550円
・労働者負担・・ 1,500円

《2023年4月~2024年3月の雇用保険料》
・事業主負担・・ 2,850円
・労働者負担・・ 1,800円

 

年度更新時の注意点

2022年度は年度途中で雇用保険料率が変更となっていますので、確定保険料算出にも注意してください。

具体的には、保険料算定基礎額と保険料額を労災保険分と雇用保険分ごとに前半(2022年4月1日~同年9月30日)と後半(2022年10月1日~2023年3月31日)で分けて算出し、それぞれを合算して2022年度の確定保険料とします。

厚生労働省の雛形の集計表である「確定保険料一般拠出金算定基礎賃金集計表」の下段に新しく「令和4年度確定保険料算出内訳」欄が設けられ、前期・後期別で集計できるようになっています。

今年の年度更新時も例年と異なる算出方法となりますので、早めの準備をお勧め致します。

※詳しくは、厚生労働省ホームページのリーフレットもご参照ください。

 

まとめ

直近の政府の動きとして、雇用保険の加入条件を緩和して、これまで加入対象とならなかった短時間パートタイマー・アルバイトも雇用保険加入となるように調整することがわかっています。雇用保険に加入することで育児休業給付金の受給や、リスキリング時の教育訓練給付金の活用等が可能となり、人手不足、少子化対策へつながる事が期待されています。

雇用保険の加入対象者も拡大していくと思いますので、今後の動向に注視していくことが必要でしょう。ご不明な点がございましたら、社会保険労務士法人かぜよみまでお気軽にご相談ください。

※本記事の記載内容は、2023年4月現在の法令・情報等に基づいています。